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2023年12月

レッスン用語の正しい理解 vol.1 「地面反力」

誤解を招きやすいレッスン用語の詳しい解説

最近、ユーチューブやレッスン記事でよく目にするゴルフ用語があります。
さぞかし高度なテクニックかも(?)と飛びついているゴルファーも多いのではないでしょうか。

しかし、意味を正しく理解して取り組まなければ上達にはつながりにくいでしょう。

このシリーズで私が日々のレッスンでご質問をいただくゴルフ用語や、
レッスン表現を取りあげて
詳しく解説していきたいと思います。 


① どういう意味で、どんな効果があるのか?
 出来るようになる必要があるのか? 出来なくても問題ないのか?
 どうやれば出来るようになるのか?

の3つの観点を私、礎 康之が説明していきます。

 

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難しいことをやさしく、
やさしいことを深く、
深いことをおもしろく解説していきます。

 

 

vol.1 「地面反力とは」

飛距離アップのレッスンや打法の解説は、いつの時代にも人気ナンバー1でしょう。
数ある飛距離アップの打法で最近よく耳にするのが「地面反力」という用語です。

「地面反力を使って飛距離を伸ばし、USPGAツアーで優勝できた」

など、トッププロも採用していると言われるスイング理論とのことです。

 

当サイトで地面反力について述べていくにあたり、まず私の見解や立場を明確にしておきます。
基本的には反対の立場で自論を述べたいと思います。

もちろん、アスリートゴルファー、特にジュニアゴルファーには習得可能な打法だと思いますが、
ここでは一般的なアマチュアゴルファーにとって有効な打法なのかどうかを、
私の見解や自論を展開していくという前提であることをご承知置きください。

 

まず、地面反力打法の意味や効果メリットを見ていきましょう。
ネットやゴルフ雑誌の解説によると、

■ 地面を蹴り上げタテに伝わってくるパワーを回転力に変換し飛距離アップ。
■ ジャンプするパワーをボディターンへ伝えヘッドスピードをアップ。
■ 身体にやさしい。

といったところが効果でしょうか。

 

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ジャンプするパワーを生かして、

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一気に飛距離アップ??

 

ネットや雑誌等では「誰でもやさしくマスターできる」的な記述も見かけますが、
一般的なアマチュアゴルファーには習得は厳しく、おススメしないというのが私の見解です。
アスリートゴルファー、特にジュニアゴルファーには習得可能な打法だと思いますが・・・。


反対の根拠として、地面反力打法は、

「ダウンスイングからフォローにかけて、ジャンプするように左膝をピンと突っ張る」

と言われています。これだと、ふつうは前傾姿勢が崩れてしまい伸び上がってしまいます。

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前傾角度はフォロースルーまでキープ

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ジャンプすると、前傾角度は崩れやすい

 

さらに、ダウンスイングから左膝を突っ張って回転すれば腰への負担は大なのに、
逆に負担が少ない、などと無茶苦茶な解説が多い
のには閉口してしまいます。

我田引水的に自説が良いと無理矢理コジつけている感は否めません。
 

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インパクトでは、両ヒザの高さを
アドレス時と変えないのがポイント。

 

 

柔軟性に富んでいるジュニアゴルファーや体力と筋力のあるゴルファーが、
あふれんばかりのパワーで自然に”そうなる”のを、わざわざ正当化し理論化しているのです。


ケガしやすい vs 身体にやさしい

「ケガをしない身体にやさしいスイング理論」と、言われていますが、
タイガーウッズが「スタック&チルト」という地面反力を取り入れた打法をやり過ぎて、
左ひざを痛めて手術に至ったことは有名です。

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両ヒザが突っ張らず重心が低い状態

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フォロースルーでもキープ

 

とにかく「USPGAの選手が取り組んで優勝した」打法が、なぜアマチュアに適用できるのか?
USPGAの選手の多くは、まるでプロレスラーのような体格ですし激しいトレーニングもしています。
そんな超アスリートが取り組んでいる打法を、
安直にアマチュアゴルファーにやらせようとする考え方には大いに疑問を感じるのです。

地面反力打法を「F・ミケルソンがやっている」とか解説している人がいます。
いえいえ、正反対の動きです。だからミケルソンは長く活躍していると私は考えます。

ミケルソンは、膝を柔らかく使い、突っ張るような動きはしていません。

 

アマチュアの感覚がわかるプロの解説かどうかがポイント

地面反力打法の提唱者の多くは、いま活躍している選手をむりやり自説にハメこもうとしている傾向にあり、
まさに「トラの威を借る~」としか言いようがありません。

こういう打法を提唱している人のほとんどがジュニアあがりのプロですね。
子供の頃からゴルフをやってきて、物心ついた頃にはプロ並みの技量なので、
身体が硬くなってから始めた、筋力的にも並のアマチュアゴルファーの感覚は理解できないことでしょう。
自分ができるから他人もできると思い込んでいる客観性に乏しい盲目家と言わざるを得ません。

 

次に、「出来るようになる必要があるのか」「出来なくても問題ないのか」という観点から述べていきます。
冒頭に反対意見を述べたように、出来るようになる必要は無いと私は考えています。
また、出来なくても問題は無く、ソンも無いでしょう。

そんなことしなくても、従来からのスイング理論をしっかり練習したらパワーは十分出せます。
従来のスイング理論を簡単に言うと、膝や前傾の各角度を維持したスイングのことで、
一般的なゴルファーですと、この方が格段にミート率アップにつながるでしょう。

 

≪「力を出す」から「力を逃がさない」スイングを≫

私は、一般的なアマチュアゴルファーには、地面反力打法のような「力を出すスイング」よりも、
従来からのスイング理論の方がより簡単で習得もラク、かつ身体にもやさしいと考えています。

具体的には、「力を逃がさないスイング」と言えます。

日頃のレッスンで私がアドバイスしているドリルをご紹介しましょう。
名付けて「パワーロス防止ドリル」です。

 

2024110183836.jpgのサムネイル画像

 

力が ”逃げてしまった” スイングのフィニッシュ

 

パワーが逃げてしまう部分は、

① アゴの下(浮いてしまっている)

② ヒザの間(両ヒザが割れている)

③ 左つま先(動いてしまう)

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ゴムティと球を用意

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ティアップして左小指付近にセット

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パワーが逃げていないスイングのフィニッシュ

① アゴは右肩に付いている

② 両ヒザはピッタリ付いている

③ 左つま先はできるだけ動かさない

 

最後に、トライするなら「どういった練習をすればいいのか」です

繰り返しになりますが、私は反対の立場なのでアドバイスできる資格がありません。
ご興味ある方は、ネット記事やゴルフ雑誌に載っているのでチェックしてみてください。

 

≪従来の打法で十分飛ばせるし上達できる≫

一般的なアマチュアゴルファーなら、前述した「力を逃がさない」打ち方で十分飛ばせるようになります。
ポイントは、構えやスイング中での「角度のキープ」です。

 バックスイングやフォローで膝が流れたりしないか
② 前傾角度がフォロースルーまでキープされヘッドアップしていないか。
 スイング軸が意識できているか。

などのポイントを守っていれば、十分飛距離が出せるスイングです。
従来の打法でも、地面反力は少なからず使われています。

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スエーしない

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前傾角度のキープやヘッドアップ

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軸の意識

 

 

≪まとめ≫

地面反力打法にトライするのは自由です。世界のトップがやっているスイングに、
トライすることに意味が見いだせれば希望も湧いてくるでしょう。

私は疑問に思うのです。これまでの優れた理論をおとしめて、
「これ」が最高だという説明(誘導?)はいかがなものか、と。
事実、これまでの打法やスイング理論で何十勝もしていたプロもいますから。

 

 

こちらもご参考に ↓↓↓


■ 解っているようでわからないゴルフ用語 vol.1

■ 解っているようでわからないゴルフ用語    vol.2

■ 上達するのに絶対必要な「ゴルフ用語集」

 

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